よんでん文化振興財団派遣助成「楊静と結アンサンブル」公演


2010年6月19日 三木稔

ドイツから帰国してすぐ、6月12日には吉野川市鴨島公民館で、よんでん文化振興財団派遣助成として3年ぶりとなる「楊静と結アンサンブル」公演が行われた。
ここには私が少年時代によく通った「江川の遊園地」があり、その懐かしさを鴨島の人たちが今の私に繋いでくれて、450人の満員のお客さんが真剣に《東の弧》などの定番の演奏に聞き入ってくれた。
13日はシズカの「ヨーロッパの音楽シーンから」という琵琶秘曲《愛怨》等の演奏を、来館者にヴァチカンを再現したシスティーナホールで聞かせる鳴門の大塚美術館の暖かい企画で、満席の来館者は予期せぬ贈りものに大いに満足した様子であった。
東京で今年の「北杜国際音楽祭」で演奏するシズカと結メールクワイアーの《山水》《李白》の練習を経て、16日には松本の淡香苑という墨の美術館で、シズカのリサイタル。そこのナイヤガラ等の大瀑布の墨絵の前で、彼女は久々に壮絶な即興演奏。これはきっと作品に書き残されるであろう。


三木 稔