『三木稔、日本史オペラ9連作』の第8作として2006年2月、新国立劇場が委嘱世界初演
台本:瀬戸内寂聴
ドイツ(ヨーロッパ)初演:ハイデルベルク市立劇場
日本語上演・ドイツ語字幕方式
ドイツ初演はハイデルベルク市劇場シーズンの正式演目として行われ、プルミエ:2010年2月20日、そして2月25日、27日、3月25日、4月19日、27日、5月14日、6月5日まで続く(三木・瀬戸内は6月5日を聞く予定)
主なスタッフ
指揮:ディーター・ホルム
演出:ネリー・ダンカー
中国琵琶:シズカ楊静(柳玲として舞台上でも演奏する)
オーケストラ:ハイデルベルク市オーケストラ
合唱:ハイデルベルク市オペラ合唱団
オペラ監督:ヨッシャ・シャバック
インテンダント:ペーター・シュプーラー
主なキャスト(国籍)
大野浄人:前半4回=Byoung Nam Hwang(韓国)
後半4回=Winfrid Mikus(ドイツ)
桜子と柳玲:Hye-Sung Na(韓国)
若草皇子:Sebastian Geyer(ドイツ)
玄照皇帝:Peter Felix Bauer (ドイツ)
光貴妃:Silke Schwarz(ドイツ)
阿部奈香麻呂=朝慶:Aaron Judisch(アメリカ)
影巳:Carolyn Frank(アメリカ)
孟権:Amadeu Gois (ブラジル)
竜勝:Wilfried Staber (オーストリア)
【注】このヨーロッパ初演は、《愛怨》の新国立劇場による世界初演を取材したドイツのオペラ誌“Opernwelt“の批評を見たハイデルベルク市劇場(オペラ&オーケストラ・合唱)が《愛怨》のスコアとDVDを取り寄せ、新旧のオペラ監督が“What a beautiful masterpiece!“との感動と共に作曲者に、是非自分たちの劇場でドイツ初演をさせて欲しいと申し入れて実現した。ハイデルベルク劇場は3年をかけて新築中で、古い劇場では《愛怨》の大編成のオーケストラをピットに収容できず、その間劇団「四季」が使っているようなオペラ・テントでの公演になるので、オーケストラを原編成のまま使用できるという説明であった。日本のFull lengthオペラとしてドイツで日本語で上演は史上初。因みに三木稔オペア第2作《あだ Die Rache eines Schauspieler》のドイツ初演は1987年ミュンスター劇場でドイツ語で行われた。
この上演で、三木の『日本史オペラ連作』系列のオペラが、欧米の正式シーズンでの上演は5作品計40回となる。これは日本人作曲家のFull lengthのオペラとして特別な実績。
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