トリニタ・シンフォニカ(交響的三楽章)(1953、Op.1)
[第1楽章、第2楽章、第3楽章]
楽器編成:orchesta (4-3-3-3, 4-3-4-1, 4 perc, 2 hp, pf, str)
演奏時間:16'
注:昭和28年度NHK管弦楽曲懸賞募集に応募、第二位、
N響、指揮クルト・ウェスで初演(1954)
ガムラン交響曲 (1957、Op.4)
[第1楽章、第2楽章、第3楽章、第4楽章]
楽器編成:orshestra (5-5-5-5, 8-5-3-2, 10 perc, str)
演奏時間:32'
注:未演奏(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第1番)
交響曲《除夜》(1960、Op.6)
楽器編成:orchestra (3-2-3-3, 4-3-4-2, 5 perc, 2 pf, synth, str)
演奏時間:22'
注:未演奏(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第2番)
レクイエム (1963、Op.16)
[2005年改定後 序奏、第1楽章、第2楽章、第3楽章「花の歌」、第4楽章、第5楽章、第6楽章]
詩:ポリネシア伝承より三木那名子補作、後「花の歌」追加作詩
声楽編成:sop solo, bar solo, m-chor (or mix-chor)
楽器編成:orchestra (1-1-2-1, 4-4-3-1, 3 perc,3-6 db)
(1 pf +1 org, or 1 pf)
演奏時間:新第3楽章追加後43'(1'50"+7'00"+3’30”+6'10"+8'00"+5'40"+7'00")
出版:カワイ出版
CD:ディスコグラフィー参照
注:東京リーダーターフェルで初演以来、「三木レク」と愛称され、男声・混声を問わず、小林健一郎氏のように機会を見ては演奏を繰り返す演奏者が多い初期の大作。2005年新第3楽章「花の歌」を追加。男声版は11月東京リーダーターフェルが2台のPf伴奏で初演。混声版は2007年5月浅草混声合唱団がPf+エレクトーン伴奏版で初演、指揮:三木稔。オーケストラでない場合、この伴奏版を正規としたい。
マリンバとオーケストラの協奏曲 (1969、Op.27)
[第一楽章、第二楽章(エンディング・ヴァージョンA,Bあり)]
楽器編成:marimba solo, orchestra (3-3-3-2, 4-3-3-1, 4 perc, hp, str)
演奏時間:23' (10'30"+12'00")
出版:Norsk Musikforlag(2006年、オーケストラ部分のより弾きやすい新ピアノリダクション発売される)、(パート・レンタル:音楽の友社)
CD:ディスコグラフィー参照
注:スラトキン指揮セントルイス交響楽団など国際的レパートリー
序の曲- Prelude for Shakuhachi, Koto, Shamisen and Strings (1969、Op.28)
楽器編成:shaku, 20-koto, f-shami, str
演奏時間:16'
出版:全音楽譜
CD:ディスコグラフィー参照
注:《鳳凰三連》の第一曲。二十絃筝が生れ、始めて舞台に登場して初演され、カーネギーホール百周年記念コンサートでは若杉・都響が演奏
破の曲 - 筝協奏曲第1番 (1974、Op.43)
楽器編成:21-koto solo, orchestra (2-2-2-2, 4-3-2-1, 4 perc, str)
演奏時間:24'
CD:ディスコグラフィー参照
注:《鳳凰三連》の第二曲、三木の作風の対極にいた評論家たちからも支持される
和讃による交響 (1976、Op.54)
声楽編成:bas, f-chor,
楽器編成:nohkan, 21-koto, orchestra (2-2-2-2, 2-2-2-0, 3 perc, str)
演奏時間:22'
注:(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第3番)
和讃協奏曲 (1986, Op.54-2)
注:和讃による交響の別ヴァージョン
楽器編成:nohkan, 2 shaku, biwa, f-shami, 21-koto, b-koto,
orchestra (2-2-2-2, 2-2-2-0, 3 perc, str)
演奏時間:22'
オペラ《春琴抄》より《序曲と春鴬囀》- 筝協奏曲第二番 (1978、Op.50-2)
楽器編成:21-koto solo, orchestra (2-1-1-1, 2-2-2-0, 3 perc, str)
演奏時間:18'
LP:1979年、カメラ―タ・トウキョウ
三つ山晩唱 - 舞踊劇 (1979、Op.66)
台本:海津勝一郎
声楽編成:sop, mix-chor,
楽器編成:shami, orchestra (1-1-1-0, 1-1-0-1, 2 perc, pf. str)
演奏時間:70'
管弦楽のための《春秋の譜》 (1980、Op.72)
楽器編成:orchestra (3-3-3-3,4-3-3-1,4 perc, hp, str)
演奏時間:20'
CD:ディスコグラフィー参照
注:韓国の金大中が死刑の宣告を受けたことへの抗議として作曲
注:(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第4番)
急の曲 “Symphony for Two Worlds”(1981、Op.77)
[イントロダクション、第一楽章、第二楽章、第三楽章、第4楽章]
楽器編成:fue, 4-shaku, 2 shami,biwa, 2~3 21-koto, 2~3 b-koto, 4 perc,
orchestra (3-3-3-3, 4-3-3-1, 3 perc, str)
演奏時間:36'00"(イントロダクション6'00"+第1楽章5'30"+第2楽章12'00"
+第3楽章3'00"+第4楽章9'30")
出版:全音楽譜 (European aria: Peters Edition)
CD:ディスコグラフィー参照
注:《鳳凰三連》の終曲として作曲
ライプチッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団命名200周年記念、新ゲヴァントハウス開館記念委嘱作品として日本音楽集団が共演し、クルト・マズア指揮で世界初演。94年にはニューヨーク・フィルハーモニックが米初演
注:(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第5番)
MARCH 1930 (1982、Op.84-1)
注:交響組曲《わが歳月》(未完)の一部とする予定
楽器編成:orchestra (3-3-3-3, 4-3-3-1, 3 perc, hp, str)
演奏時間:3'10"
AUGUST 1945 (1983、Op.84-2)
注:交響組曲《わが歳月》(未完)の一部とする予定
楽器編成:21-koto solo, orchestra (3-3-3-3, 4-3-3-1, 3 perc, str)
演奏時間:5'30"
注:広島・長崎を顧みつつ作曲、「反核日本の音楽家たち」のコンサートで初演
SEPTEMBER 1950 (1983、Op.84-3)
注:交響組曲《わが歳月》(未完)の一部とする予定
楽器編成:orchestra (3-3-2-3, 4-3-3-1, 3 perc, hp, str)
演奏時間:2'30"
筝協奏曲第5番 (1985、Op.92-2)
注:オペラ《じょうるり》より
[序曲 = 第1楽章、第二幕への前奏曲 = 第2楽章、第3幕の間奏曲 = 第3楽章]
楽器編成:21-koto solo, orchestra (2-2-2-2, 2-1-2-2, perc, str)
演奏時間:18' (3'35"+6'50"+7'30"including cadenza)(cadenza未完)
光の国から - バレエ全2幕4場 (1987、Op.98)
楽器編成:orchestra (3-3-3-3, 4-4-4-1, 4 perc, pf, hp, str)
演奏時間:1h37' (48'30"+48')
注:唯一のバレエ全幕物への作曲、牧阿佐美バレエ団委嘱初演
阿波ラプソディー (1987、Op.99)
楽器編成:orchestra (2-2-2-2, 4-2-3-1, 3 perc, str)
演奏時間:6'
出版:全音楽譜
注:オーケストラの海外公演アンコールピースをにらんで日本フィル委嘱
ゴジラは踊る (1988、Op.99-2)
楽器編成:chamber orchestra (1-1-1-1, 2-1-0-0, 2 perc, pf, str)
演奏時間:1'30"
CD:ディスコグラフィー参照
注:伊福部昭先生叙勲祝いに弟子たち(芥川也寸志・黛敏郎・松村禎三ら)がゴジラ
をテーマに腕を振るう。これは「ゴジラが四国沖に上陸したら」と想定して作曲!
ソウル - 日韓民族楽器オーケストラのために (1989、Op.106-1)
楽器編成:
日本楽器群:2 fue, 3 shaku, 2 biwa, kokyu, 2 13-koto, 2 b-koto, 2 perc
韓国楽器群:sogum, 3 taegum, 3 piri×times, 3 komungo, 2 haegum×times,
2 kayagum×times, so-ajeng×times, ta-ajeng×times, 2 perc)
演奏時間:23'
注:1999年、日中韓の民族楽器オーケストラ「オーケストラ・アジア」のために《ソウル99》ヴァージョンを作曲、翌年《ソウル2000》として演奏
北京梼歌 (1990、Op.107)
楽器編成:string orchestra
演奏時間:14'
出版:全音楽譜
注:89年、天安門事件に遭遇し、その犠牲者に捧げて作曲、事件1周年に香港のラジオが本土に向って放送
序曲《日本》 (1990、Op.108)
楽器編成:orshestra (3-3-3-3, 4-3-3-1, 4 perc, hp, str)
演奏時間:6'
出版:全音楽譜
注:国際科学技術財団が毎年国立劇場で行う「日本国際賞」贈呈式で演奏のため委嘱作曲
Z協奏曲 (1992、Op.113)
楽器編成:mar solo, perc solo, orchestra (3-3-3-3, 4-3-3-1, perc, hp, str)
演奏時間:17'~22'(including cadenza)
出版:Norsk Musikforlag, Oslo
注:《マリンバ・スピリチュアル》のデュオ版を編んで世界を駆け巡るSafri Duoを生かすため、デンマーク・ラジオの委嘱で作曲、Safri Duoとデンマーク国立ラジオシンフォニーで世界初演
オーケストラのための《舞》 (1992,Op.114)
楽器編成:orchestra (2-2-2-2, 4-2-3-1, 3,perc, str)
演奏時間:16'
出版:Norsk Musikforlag, Oslo
CD:ディスコグラフィー参照
注:2管編成の高度なオケを目指す委嘱者・大阪センチュリー管弦楽団の意気込みに惚れ、「最も日本的なオーケストラ作品」を想定しつつ作曲
六段による交響 (1994、Op.119)
楽器編成:orchestra (3-2-2-2, 4-3-3-1, 3 perc, str)
演奏時間:17'
Folk Symphony 《伝々囀》(1994、Op.120)
楽器編成:"Orchestra Asia"[dizi, 2 fue, 4 shaku, 2 taegun, 2 sho, 2 sheng
suena, 4 piri, lieuchin, pipa, biwa, 2 shami, yangqin, 4 kayagum,
3 21-koto, 3 b-koto,5 perc, 4 haequm, 4 gaohu, 6 erhu, 2 gjunhu,
4 ajeng, 2 dagehu, didagehu]
演奏時間:17'
CD:ディスコグラフィー参照
注:前年オーケストラ・アジアを結成し、最初のレパートリーを日中韓3国の作曲家たちが、それぞれの民謡・民族音楽を使って作曲することを決めた。単なるアレンジには堕さない日本を象徴する作品のつもりで書き上げた
SPRING for Strings (1996、Op.125-1)
楽器編成:strings (5,5,3,3,1)
演奏時間:10'
出版:Norsk Nusikforlag、Oslo
注:94年アデレード・フェスティバルの招待作曲家として渡豪したとき《序の曲》を演奏してくれたAustralian Chamber Orchestraが新作を望んでいた。彼らの日本公演の機に5年ぶりに実現
Clarinet Spring (1996、Op.125-2)
注:"SPRING for Strings" のクラリネット・アンサンブル・ヴァージョン
Duration:10'
夢・楼蘭 (1996、Op.127)
楽器編成:"Orchestra Asia" [dizi, 2 fue, 4 shaku, 2 taegum, 2 sho,,2 sheng,
suena,4 piri, liuchin, pipa, biwa, 2 shami, yangqin, 4 kayagum,
3 21-koto, 3 b-koto, 5 perc, 4 gaofu, 6 erfu, 4 haegum, 2 gjunfu,
4 ajeng, 2 dagefu, didagefu]
演奏時間:演奏時間13'
CD:ディスコグラフィー参照
注:第二期に入ったオーケストラ・アジアにアジアの新しいアイデンティティを持ったレパートリーを提案、その第一着手
琵琶協奏曲 - オーケストラアジア・ヴァージョン (1997、Op.128-1)
[第1楽章、第2楽章 琵琶譚詩、第3楽章]
楽器編成:pipa solo
"Orchestra Asia" [dizi, fue, 4 shaku, 2 taegum, 2 sho, 2 sheng, suena, 4 piri,
liuchin,,biwa, 2 shami, yangqin, 4 kayagum, 3 21-koto, 3 b-koto, 5 perc,
4 gaofu, 6 erfu, 4 haegum, 2 gjunfu, 4 ajeng, 2 dagefu, didagefu]
演奏時間:29'~32'(14'+9'+8'30"with cadenza)
CD:ディスコグラフィー参照
注:長野オリンピック芸術プログラムの求めに応じ、中国の詩《琵琶行》を題材
に、日本の作曲家・中国のソリスト・韓国の指揮者、そしてオーケストラア
ジア最初のソロ・コンチェルトというテーマをもって作曲
琵琶協奏曲 - 通常オーケストラ・ヴァージョン (1997、Op.128-2)
[第1楽章、第2楽章 琵琶譚詩、第3楽章]
楽器編成:pipa solo, orchestra (2.2.2.2, 2.2.2, 3 perc-str)
演奏時間:29'~32'(14'+9'+8'30"with cadenza)
注:作曲当初から、伝統アジアを代表する楽器の協奏曲として、より普遍的な演奏形態が必要と考え、並行して両オケ部分の樂案を練ったお蔭で、中国琵琶の母国で「数ある琵琶協奏曲の最高峰」の評が定着
◆コンサート評◆
Pacific Rainbow - An Orchestral Ode to Akio Morita (2000、Op.85-2)
楽器編成:orchestra (3.3.3.3-4.3.4-4--perc, mar, hp- str)
演奏時間:12'
注:《彩紅序曲》(1982)の普通オーケストラ・ヴァージョン。ただし、前半はファンファーレなどが付き別楽想によっている。ホノルル交響楽団の委嘱で,盛田昭夫氏へのオマージュとして作曲した
◆コンサート評◆
大地の記憶 (2000、Op.132)
注:構想中の《地球交響曲》の第1楽章
楽器編成:solo shakuhachi, solo morinxaur(matouchin), solo pipa,
solo 21-koto, soli Bali-gamelan percussion (trompong, 2 gangsa
pomade as polos, kendang) with solo gangsa pomade as sangsi
orchestra (3.3.3.3-4.4.4-5, perc, strings)
演奏時間:25'
注:81年《急の曲》世界初演直後にクルト・マズアより次作の委嘱を受け、84年ゲヴァントハウスでの再演の折、2000年まで待って頂くのを前提として"Symphony for the Earth"としての構想を伝えた。時はあっという間に過ぎ、《源氏物語》作曲中の98年、マズア氏より電話で催促を受け、とりあえず第1楽章のみの完成を約束し、読売日本交響楽団委嘱で《源氏物語》初演後完成し11月世界初演
注:(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第6番)
ロータス・コンチェルト (2002, Op.121-2)
楽器編成:shakuhachi solo, orchestra (1.1.1.1-1.1.1-2 perc, hp,str)
演奏時間:16'〜17'
注:《ロータス・ポエム》の別ヴァージョン
松の協奏曲 −筝協奏曲第4番(1984、2005年改定)
楽器編成:21-string koto solo, orchestra(1.1.2.1-2.1- perc-str)
演奏時間:17'~18'
ふるさと交響曲(2006)
楽器編成:mixed chorus, 2 shaku, shami, 2 13 string-koto, bass-koto, orchestra(2.2.2.2-4.3.4-4perc-str)
演奏時間:23’(ふるさとの風=4分)
合唱部分「ふるさとの風」作詩:三木那名子
注:2007年11月徳島県で行われた国民文化祭グランドフィナーレの作曲とプロデュースを知事より委嘱され、フォークオペラ《幸せのパゴダ》と並行して管弦楽曲を企図したのがこの作品。日中韓のオーケストラ・アジアのために1994年に作曲した《伝々囀》の日本楽器群をより易しく直し、中韓楽器部分より通常オーケストラ版を作り、終わりに新たに混声合唱「ふるさとの風」を追加作曲。
注:(あえて交響曲ナンバーをつけるなら第7番)
<管弦楽作品総括>梶名生子筆
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